地域との関わり
サンマール シーワン/黒木 ゆかり
ある日、私の住む団地の駐輪場に90代のおじいちゃんが困った様子で立っていました。
おじいちゃんの自転車には、5㎏のお米と大きいボトルに入った水が積んでありました。
その日はとても暑い日で、炎天下の中、自転車で買い物に行かれたようでした。
私が「よかったら家まで運びましょうか?」と声をかけると、汗を拭きながら「すみません、すみません、ありがとうございます」と頭を下げられました。
2階のお家に荷物を運び終わると「ありがとうございました」と何度も頭を下げられました。
当たり前のことをしただけなのに、こんなに感謝していただき、私の方が有難い気持ちと嬉しい気持ちになりました。
その日以来、駐輪場を通るたびに、おじいちゃんが居ないかなと気にかけています。